アメリカかぶれの自由帳

関西の大学5年生。思ったことや勉強したことについて手軽にまとめてみる…。

実習1日目 タルサ7日目

7/5 9:00~12:00

 

いよいよ実習が始まりました。

今日から2週間を家庭医療で、後半2週間を小児科でお世話になります。

 

1日目は9時集合ということでひとまず学生担当者のオフィスへ。

大学の関連病院とはいえど学生担当者が決まっているとはさすがアメリカ…なんかな?

日本の研修病院の担当についてはあんまり知らないです。

 

ひとまず30分少しで病院の中を歩き回りながら簡単に説明を受けた。

途中ですれ違った先生に紹介されると誰もが「おぉわざわざ日本から来たのね」みたいなリアクションで割と歓迎されている印象。

一番困った質問が、

Do you know what we do in family medicine?

そもそも日本で家庭医療があまり脚光を浴びていないがために戸惑ってしまった。

(もちろん自分がそもそもあまり興味を持ったことがなかったということもあるけど。)

少し困った顔をしていると、

We do everything in family med.

と言われた。聞くところによると、出産からお看取りの全過程を第一線で見るのが彼らの仕事であり、日本の単なる「かかりつけ医」よりかはカバーしている範囲が広く感じた。

From the womb to the tomb と表現されるようにまさに生まれてから死ぬまで見るのが家庭医療の役割である。

 

簡単な説明が終わると担当のレジデント(研修医)に紹介された。

学生1人につき担当のレジデントが1人振られ、さらにレジデントをまとめるのがアテンディング(上級医)という、まさに屋根瓦式を取っているのがアメリカの医学教育の特徴である。

レジデントは当日の朝に外来の担当患者を受付から紹介される。患者さんが来院されて問診室(処置室?)に案内されるとレジデントに連絡がいき、問診室へ向かうという流れととっている。

つまり、日本のように医師のいる部屋に患者さんが入るのではなく、後から医者が問診室に入ってくると順番が逆になっている。

一通り問診や身体診察を終えた医者はアテンディングのいる控室に戻り、患者さんの主訴や状態をサマリーとして伝え、治療方針についての相談を行い、許可が得られれば施行するといった流れを踏むことになっている。

アテンディングは基本的に控室にはいるけど、次から次へと来るレジデントのサマリーを聞いてはそれに質問を加えたり、所見が不十分だと判断したら自分で実際に患者のもとへ行くとなかなかに多忙な様子ではあった。

 

僕ら学生は基本的に先生の後を追いかけるシャドーイングをしたり、場合によっては問診を取らせてもらったりできる。ただ、交換留学生はobserver(見学者)としての扱いなので、実際になにか手技などさせてもらえるかは危ういが…。

 

一通り患者さんを見終わると、必ず「何か質問がないか」と聞かれた。

しかも Do you have any questions? ではなく、What questions do you have? と聞いてくるところやっぱり学生教育には力を入れているのかなぁと思ったり…。

「○○ってどういう意味?」とかわりと馬鹿な質問を投げかけたりもしたけど、逐一優しく教えてくれるのがとてもありがたい。

しかもいつものクセでバカな質問をしたことを謝ると「いいのよ私の勉強にもなるし」と言われて感動した。

たまたま僕の担当医が優しいのかと思ったが、控え室にいる他の医者も学生に対してとても丁寧に教えている様子で、うちの病院ももっとこういうところを見習ってほしいなぁと思ったり…。

 

今日は実習初日ということもあって12時ごろの解散。

交通手段がなかったため、現地の3年生(日本では5回生に相当)するtylerに家までもらった。

ここの学生さんは本当に親切にしてくれるからめっちゃ助かる…。

 

明日の実習は8時集合。

少しは積極的に質問できたらいいんだけど…。

 

余談ではあるけど、オクラホマ州はヒスパニック系が多いため、スペイン語しか話せないという患者さんが来ることもしばしば。

今日見させてもらった最初の患者さん(2歳児と生後2か月の子供)のご家族もヒスパニック系で、常駐している通訳者を介しての問診という少し変わったものも見れた。